こんにちは。NALです。
今回は、ジョンローレンスサリバンのトレンチコートをご紹介します。
トレンチコートは定番のアイテムとして既に定着しており、流行に左右されないのが魅力です。
ただ、定番だからこそ今後も末永く着られる1着を見極める必要があり、安いからという理由だけで選ぶことはお勧めしません。
流行に左右されない正統派なトレンチコートを知れば、きっと後悔しない買い物が出来ると思います。
そんな正統派なトレンチコートこそが、今回ご紹介するジョンローレンスサリバンのトレンチコートです。
服選びの第一ポイントは普遍的なデザインか否か
私が所有しているサリバンのトレンチコートがこちらです。
[価格]160,000円
[備考]伊勢丹との限定コラボアイテム
色はカーキで、軍用のアイテムには定番のカラーです。
良く言えば「正統派」で、悪く言えば「ありきたり」と言ったところでしょうか。
しかし、最初の1着こそ「ありきたり」なデザインを選んだ方が後後になって後悔しません。
私がサリバンのコートを強くお勧めする理由が正にコレで、イタズラにトレンドを取り入れておらず、普遍的なデザインだからです。
これはトレンチコートに限らず、どのアイテムでも最初の1着を買う時は「普遍的なデザイン」を第一に考えるべきです。
洋服のトレンドは毎年変わっていくため、1年前のアイテムが既に廃れているということも珍しくありません。
無論、トレンドではないからと言って、その服が物理的に着られなくなるということはありません。
ただ、トレンドを気にするがあまり、自分の中で「この服はもう流行遅れだな」という認識が芽生えてしまうと、心理的に着られなくなってしまう恐れがあります。
オシャレが好きな方であれば誰しもが最先端のファッションに身を包みたいと考えるはずです。
ただ、そうした気持ちが行き過ぎてしまうと、「オシャレを楽しむ」という本来の目的から逸脱してしまい、「流行の服を着る」ということが目的化してしまいます。
同じ服が好きな者として、こうした事態に陥ってしまうことは悲しいとしか言いようがありません。
本来の目的を見失うためにも、最初の1着だからこそ「ありきたりな服」でいいというのが私の考えです。
サリバンのトレンチの特徴(1)オルメテックス社製の生地
ここからはサリバンのトレンチの特徴について解説していきますが、これは私が所有するモデルに限定した話になります。
というのも、サリバンはシーズン毎に新作を発表しているため、全てが同じ型ではないからです。
このモデルのトレンチにはイタリア製の生地(コットン)が使われています。
オルメテックス社は1952年にイタリアで創業した老舗の高級生地メーカーで、世界の名だたる一流ブランドが挙って使用しているほど有名です。
オルメテックス社の生地は非常に高密度であるため、撥水性に優れているという特徴があります。
さらに、生地が高密度であることから、保温性(防寒性)も高いのです。
ただ、この生地は保温性が高いにも拘わらず、生地そのものは薄く軽量です。
そのため、これほどまで大きいコートなのに、重量感がないのです。
通常、保温性(防寒性)を高めると、生地は厚く・重くなる傾向にあります。
しかし、オルメテックス社の生地は「薄い」「軽い」「温かい」という奇跡の三拍子が揃っているのです。
定価は160,000円と高額ですが、その理由には相応の理由があるというわけです。
ちなみに、「16万円なんて高すぎる」と思った方も少なくないでしょう。
特に初めてトレンチコートを買おうとしている方からすれば、いくら品質が良くても価格で断念してしまうはずです。
ただ、16万円という価格は定価の話であって、二次流通しているものはもっと安く買えます。
かくいう私もこのトレンチコートを5万円(新品・未使用)で購入しています。
また、某フリマアプリでは3万円で出品されている所を目撃したことがあります。
このように、二次流通品や中古品なども視野に入れれば、最高級な逸品を安く賢く入手できるというわけです。
サリバンのトレンチの特徴(2)ガンフラップ
このモデルにはガンフラップも忠実に再現されています。
ガンフラップとは、右胸の上部分に付けられた布のことです。
この布が何のために付けられているかご存知でしょうか?
これはトレンチコートが戦地用として使用されていた頃の名残りで、この部分にライフルの銃床を当てて、身体への負担(反動)を軽減していたのです。
さらに、この布の用途はこれだけではありません。
実は、ガンフラップのボタンを閉じると、前身頃の前端部分に蓋をするような形になるのです。
これにより、風や雨がコートの中に侵入することを防ぐことが出来るというわけです。
暴風雨(ストーム)から身を守れるという意味で、このガンフラップは別名「ストームフラップ」とも呼ばれています。
現在では本来の用途を失っているため、装飾の意味合いが強くなっており、このフラップは必須ではありません。
むしろ、量産する上でのコストを考えれば、真っ先に削減される部分です。
しかし、サリバンのトレンチでは本来のディテールを尊重し、敢えて必須ではないフラップまで忠実に再現しているのです。
サリバンのトレンチの特徴(3)インバーテッドプリーツ
このトレンチコートではインバーテッドプリーツが採用されています。
まず、コートの背面をご覧ください。
腰部分からスリット状の分け目が入っていますが、これがインバーテッドプリーツです。
このスリット状の分け目を開くと、以下のように内側の布がボタンで留められている仕様になっています。
このボタンを外すと、ボタンで留められていた部分が開放され、コートの横幅が広がるという設計になっています。
コートの横幅が広がることで足元の可動域が増え、動きやすくなるという特徴があります。
ただ、最初から横幅を広くした設計にしてしまうと、常に余分な生地がヒラヒラとはためいてしまい、それが脚に絡まるなどして逆に行動が阻害されています。
こうした状況を解消するために、必要な時だけ横幅を広くし、普段は折りたたんで仕舞っておくことが出来るインバーテッドプリーツが採用されたというわけです。
これはトレンチコートが戦地用に開発された頃の名残りであるため、日常使いでは必須ではありません。
ただ、本格的なトレンチコートではこのインバーテッドプリーツが採用されています。
総評
ここまでに解説してきた通り、サリバンのトレンチコートは過度にトレンドを追っているわけではなく、むしろオリジナルを忠実に再現している逸品と言えます。
また、オーソドックスなデザインだらこそプライベートをもちろんのこと、ビジネスシーンでも十分に活用することが出来ます。
二次流通品を視野に入れれば、これからオシャレを楽しもうと考えている方でも十分に手が届く範囲の価格です。
私が実際に着てみた感想となりますが、サリバンのトレンチコートは本当にお勧めできます。
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